CINERAMA    - DISCOGRAPHY -
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GET UP AND GO
TONE DVD 017

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[U.S.盤/リージョン１マルチリージョンNTSC方式]

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[U.K.盤/マルチリージョンPAL方式]

GET UP AND GO

FORMAT: DVD (1st DVD)
RELEASE DATE: April 12th, 2004
LABEL:
Scopitones (U.K.),
Manifesto (U.S.- to be released June 22nd, 2004) cancelled
Scopitones North America (U.S.- released November 16th, 2004)
CATALOGUE No.:
TONE DVD 017 (U.K.)
DVD-SNA-001 (U.S.)

PERSONNEL:
Following Cinerama 2002
A Tim Middlewick film
Photography: Clare Carter, Tim Middlewick, Julia Hember, Howard Society, Eva Vermandel
　CINERAMAにとっては初となる映像作品は2002年7月、3rdアルバム『TORINO』リリース時のU.K.ツアーでの映像を元に編集されたドキュメンタリー作品。ライヴ・シーンはふんだんに見られるが期待されていたライヴそのものの音は“一切”使われておらず、『DISCO VOLANTE』『TORINO』『CINERAMA HOLIDAY』収録の既発曲を随所にあしらいながら、淡々と捉えられたライヴ前のセッティングの様子、楽屋や移動中の車内での風景、プロモーションで出演したレディオ・セッションの模様に加え、突如リーズの自宅でくつろぐデイヴィッド・ゲッジの様子（レコード、CD棚から自分のフェイバリット・レコードを引っ張り出して解説していたりするので、それなりに楽しめる）が挟まれていたり、出来としては焦点の定まらない取り留めのないもの。言うなれば、「Don't Touch That Dial」のエンハンストCD部分で見る事が出来た「Careless」のヴィデオ・クリップ（映像素材はこのDVDに使われているものを流用）を1時間に水増しした感じなのである。
　本作の“売り”の1つでもあったスタジオ・ライヴの撮り下ろし、TWP時代の名曲「Corduroy」のセミ・アクースティック編成でのセルフ・カヴァーも率直な所、あまり有り難みは感じない。全編通して強く印象に残るのはこの2002年7月のU.K.ツアーを最後にライヴ活動の場から退く（そしてデイヴィッド・ゲッジとのプライベートでの関係も解消する事になる）CINERAMAスタート時の一翼を担っていたSally Murrellの心なしか疲れ切っているように見える表情だろうか。
　この映像を監督したTim Middlewickの狙いが一体どこにあるのか全く理解できないまま1時間を過ごす羽目になるので、動くCINERAMAが見られる事に対して喜びを感じる事ができる熱心なファン (…こんな口煩い自分が取りも直さず、この類のファンであるのだけど) 以外にはあまりオススメできない。ただ一方で好意的に解釈すれば、開始当初のソロのポップ・ユニット的な性格を帯びたものから4ピースのロック・バンドのフォーマットへと変化を遂げたこの時代のCINERAMAの代表的な楽曲が配されている事もあって、特に後追いで聴き始めた方が初めてCINERAMAを体験される場合にこのDVDを提示するのは実は有効だとも考える。
　特典映像としてデイヴィッド・ゲッジがDJ、ジョン・ピールやスティーヴ・アルビニ、自らのソングライティングなどについて語るインタビューが収められており、時に本編以上に興味を惹くコメントが語られている。
　なお、冒頭で本作品を捧げられている‘Julia’とは2003年6月1日に急逝したカメラマン、Julia Hemberの事で、彼女は『CINERAMA HOLIDAY』のスリーヴに使用された写真を撮っている他、CINERAMAの1stアルバム『VA VA VOOM』の制作過程において多大なるインスピレーションを与えた人物だったとデイヴィッドは語っており、バンドとはとても親しい関係だったようだ。半年遅れで発売されたU.S.盤はNTSC方式のマルチリージョンなので日本の一般的なリージョン2/NTSC方式対応のDVDプレイヤーをお使いの場合にはこちらの方をお奨めします。
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