DISCOGRAPHY [THE WEDDING PRESENT (I) 1985〜1997]
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Flying Saucer


Track Listing:

  SideA - Flying Saucer
  SideB - Rocket
Flying Saucer (6th July 1992)

U.K. RCA
7"- 74321101157

Personnel:
David Lewis Gedge (vo.&g.), Paul Dorrington (g.), Keith Gregory (b.), Simon Smith (dr.)
Produced by Jimmy Miller

 「The Hit Paradeシリーズ」後半部の幕開けとなった第7弾(通算19枚目/全英シングルズ・チャート最高位22位)。プロデュースは巨匠Jimmy Miller。淡々とした出だしからジワジワと徐々にボルテージを上げながら突き進んで行く、Weddoesグルーヴの醍醐味が味わえるナンバーである。言葉での説明が難しい彼らの魅力が、こういう曲にこそ凝縮されているように思う。ジャケットのピクチャー・スリーヴに使われたクローズ・アップの数字「7」は清涼飲料水の7UPの缶から取られた(「許諾を取るのは実に簡単だった」とはDavidの弁)。B面は70年代のグラム・ポップ・バンドMudのカバー。
 両面とも『HIT PARADE 2』か2003年にリリースされた2枚組『THE HIT PARADE』で聴く事が出来るが、この7インチ盤の"Flying Saucer"のイントロに入っていたハーモニクス奏法で演奏された2秒ほどのあるフレーズが問題となりカットされている。
 そのフレーズとは映画『未知との遭遇』(原題Close encounters of the third kind:1977年度スティーブン・スピルバーグ監督作品)の地球人と異星人が交信する場面で印象的だったあのメロディを模したもの。そもそも限定プレスだったシングルならまだしも、永続的なカタログとして残される可能性の高いアルバムとなると話は別だったようで、莫大な著作権料を要求されるのを懸念して自主的にカットしてしまったそうである。よって厳密に言うとこのオリジナル・シングル・テイクは未CD化(ただしプロモーション盤で聴く事は出来る)だが、『HIT PARADE 2』と『THE HIT PARADE』で聴かれるものと基本的には同じ演奏を使用したものである。なお、曲中で聞かれるU.F.O.の飛行音のS.E.は60年代のSF-TV番組『U.F.O.(邦題:謎の円盤U.F.O.)』の劇中で使用されていたものをサンプリングしたもので、そのテーマ曲はこのシングルの4ヶ月後にリリースされた"The Queen Of Outer Space"のカップリングでカヴァーされている。

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