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  • 2010年のTHE WEDDING PRESENT《新曲編》 [2010/12/23]
     今年は何と言っても『Bizarro』発売21周年記念ツアーが最大のトピックであったわけですが、そのツアーでは全部で9曲の新曲が演奏されています。今回は2011年に制作されるニュー・アルバムにおそらく収録されるであろうその素晴らしい新曲たちをYouTube上の映像で振り返ってみたいと思います。

       1) Pain Perdu [Maxwell’s, Hoboken, US, 10th April, 2010]

     まずはツアー序盤で演奏されていたナンバー。「パン・ペルドゥ」とはフランス語の「フレンチ・トースト」のこと。この曲をはじめ、今年演奏された新曲に顕著なのは、転調やブレイクを多用して1曲の中で緩急、静と動のコントラストで魅せる、バンド・アンサンブルの妙味を感じさせるこの感覚ですね。

       2) I Wake Up Screaming
     5月に行われた来日公演でも演奏された、ある種CINERAMA後期からの王道路線とも言えるメロディアスな名曲。ツアー序盤の北米ツアーから夏のフェスティヴァルまで、頻繁に演奏されていたはずですが、なぜか映像をアップしようという方がいなかったようです。新作の中核を担うナンバーになるのではないでしょうか?なお、ツアーが始まった段階では"I Woke Up Screaming"と過去形のタイトルでした。

       3) Deer Caught In The Headlights [Cambridge MA, Middle East, 12 April 2010]

     今のTWPの新たな代表曲になるかもしれない、息をつかせぬ展開が圧巻の1曲。5月の来日公演でこのナンバーの演奏が終わった後の、場内が騒然となった、ざわざわとした一瞬は個人的に非常に痛快でした。この曲は来日公演前に収録されたシアトルのFM局KEXPのセッションでも収録されています。

       4) You're Dead [studio live on KEXP, 21 April 2010]

     今回のツアーでは『Bizarro』全曲再現パートの前に必ず新曲が演奏されていましたが、これもそんな1曲です。5月の来日公演でも演奏されました。ここではシアトルのFM局KEXPのセッション映像でどうぞ。

       5) Stop Theif!
     4/24の北米ツアー最終日サンフランシスコ公演でたった1回だけ演奏された新曲ですが、これはぜひアルバムに収録して欲しい1曲。緩急付けた構成もさることながら、主旋律のメロディラインが印象的。
     以上の5曲が今年のツアー前半で演奏された新曲です。

       6) You Jane [Glasgow, QMU, 2 December 2010]

     10月からのツアー後半戦、欧州〜英国でのライヴでハイライトとなった1曲で、「Deer Caught In The Headlights」とならぶ今のTWPのロック・サイドを象徴するナンバーと言えるかもしれません。エンディングでデイヴィッドがドラム・プレイで加わる場面にも注目です。12月のBBC 6 Musicのセッションでも披露されています。

       7) Can You Keep a Secret? [Glasgow, QMU, 2 December 2010]

     「You're Dead」の様に『Bizarro』再現パートの前に演奏されていた新曲。『Seamonsters』の中に入っていてもおかしくないような楽想とバンド・アンサンブルですが、メロディと歌詞は『Take Fountain』以降の黄金律と言える佳曲。

       8) End Credits [Edinburgh, Liquid Room, 30 November 2010]

     今年のツアー後半ではグラエム・ラムゼイが本来のポジションであったドラマーとして演奏する「ダブル・ドラム」編成で演奏されるナンバーがいくつかありましたが、この新曲もその1つ。新メンバーのPepe le Mokoのベースも唸る、アッパーな1曲。

       9) Mystery Date [Hamburg, Knust - October 2010]

     『Bizarro』再現パートの前に演奏されていた新曲で、これもまたWeddoesの新境地を感じさせるナンバー。60年代のTVコマーシャルでも有名な同名のボード・ゲームもインスピレーションになっているとか。「You Jane」同様に12月のBBC 6 Musicのセッションで披露されています。この曲はスタジオ録音の際には、エンジニアの腕の見せ所となりそうですね。



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First published on the internet in February 1998