1曲目はLennon/McCartney作/George Martinプロデュースによるシラ・ブラックの全英No.1ヒット。Weddoes版はキーボードも入って原曲よりさらにグルーヴィーな仕上がり。エンディングに左チャンネルから入ってくるジャングリーなギター・カッティングにどうしても頬が緩んでしまいます。ちなみにザ・ビートルズ版も1968年のラフなスタジオ・セッションでのテイクが1996年発売の『Anthology 3』の中で"Los Paranoias"とのメドレーとして聞けます。YouTubeに上がっているこちらのフィルムではシラ版のアコースティック・テイク(これCDになっているなら聞きたいですね)とそのAnthology版のメドレーが一緒に楽しめますので、ぜひお試しを。 2曲目はStevie Wonderがプロデュースした代表曲。それにしても、あんなにピースフルな名曲をよくぞこんなヘヴィーなギター・ロックに仕立てたものだ、と驚くばかりの名演・怪演です。今回のセッションはバンドの好調さもあるのでしょうが、とにかくアレンジのアイデアが冴えに冴えてます。余談ですがこの曲のオリジナルはベスト盤やコンピレーションに入っているシングル・エディットじゃなく、Stevie Wonderのエレピソロが長めに聞けるアルバム・ヴァージョンがおすすめです。 3曲目のGo-Go'sの曲は本人たちのオリジナルよりは最近ではHilary Duffのヴァージョンの方がおなじみかもしれないですね。個人的にはこの曲をGo-Go'sのJane Weidlinと共作したTerry Hallが後にFun Boy Threeで取り上げた時のヴァージョンが好きでした(この曲、Go-Go'sとTerryがいた時代のThe SpecialsがMadnessのフロントアクトとして一緒にツアーしたのがきっかけで出来たらしいですね)。Weddoes版は喩えて言うなら『GEORGE BEST』が出た1987年当時にこの曲をカヴァーしていたとしたらこんな感じ、というアレンジですね。もろ"I'm Not Always So Stupid"みたいなイントロですし(笑)。 ラストは90年代を代表するボーイズ・グループ、テイク・ザット後期の全英No.1ヒット。原曲の面影を残した前半と対照的な後半にかけてのノイジーな昂ぶりに思わず仰け反ります。ちなみにデイヴィッド・ゲッジのアイドル・ポップ好きは有名ですが、CINERAMA時の5回目のJohn Peel Session(2003年6月放送)ではt.A.T.uの大ヒット"All The Things She Said"を取り上げてもいました。 なお、番組内でも話題に上っていましたが、本日公式サイト上で再来月10月26日に英ウルヴァーハンプトンのWulfrun Hallで1夜限りのギグが行われる事が発表されました。 |