INTERVIEWS

Oct. 2000
Interview with David Gedge

Designer Magazineより
原文はこちら


Q. 最新シングルの"Your Charms"について、聞かせて下さい
『Maida Vale Studio(訳注:BBC Radio 1のスタジオ)で
 行われたJohn Peelの60歳記念の
 誕生日パーティー(1999年8月31日)に招待されたんだけど、
 その時彼が「"your charms"って歌詞の入った曲を書こうと
 思った事はないか?」って訊いたんだよね。
 当然「なんで?」って聞き返したら、彼の若い時に
 流行ってた曲の歌詞にはよく"your charms"って言葉が
 入っていたからだって。
 で、僕らにそういう曲を書く挑戦をする気にさせた、ってわけ。

 パーティーは本当に素晴らしくて、
 何せThe Wedding Presentは彼の50回目の誕生日にも
 演奏してるからね。
 あの時はJohn Peelの事もよく知らなかったし、
 本当に緊張してたな。
 パーティーの時にはThe FallとHouse of Loveとも
 演奏して、とにかく凄かったよ。
 あれは本当の意味でのパーティー、って感じじゃなくて
 なんか奇妙でね。
 ラジオ局の人やジャーナリストたちも居たし、
 なんかああいう場所で演奏するのって場違いな感じが
 するもんだよ。
 
 ("your charms"を歌詞に織り込むっていう)
 目標を定めたのは、真っ白いキャンバスの様な状態から
 始めるよりは良かったと思うし、
 何だか仕事を依頼されてやった、みたいな感じでは
 あるね。』

Q. いわゆる典型的な“インディー・バンド”に見られるのに
  もう飽き飽きしてるんじゃないですか?
『実際にそうだったし、
 それはちょっとした欠点なのかもしれないけど、
 また自分自身のレーベル(=Scopitones)を運営する事になって
 状況を悪くするだけだったね
 今のCineramaに対する認識も似たようなもので、
 本当に素晴らしい独立したグループなんだけど、
 みんなはただ「あのWedding Presentの
 David Gedgeだ」っていう。
 
 だいたいWedding Presentでさえ
 それぞれ全部のアルバムが違うのに
 みんなただ速くてジャングリーなギター・バンド、
 っていう風にしか見ない。
 要は「両刃の剣」というやつで、
 そういった個性や特色は人の気を引ける一方で
 7年後にはそれが少し足かせになっている。』

Q. 「Va Va Voom」の感じからどのように
 「Disco Volante」へと推移したんでしょうか?
『Cineramaってプロジェクトを始めたのは
 僕はずっと映画音楽のファンだったからで、
 だから1st Albumの「Va Va Voom」っていうのは
 その試みの最初の一歩だったと思う。
 僕はギターを弾いたけど、まだ僕が慣れ親しんだような
 サウンドが得られるような、ストリングスや
 オーケストレーションのアレンジに関しては
 さっぱりわからなかった。
 で、まあ考えが甘かったんだけど、
 半年くらいあれば何とかなると思ってて、
 結局この2年くらいかけてようやく
 ああいうサウンドをクリエイトする方法を学んだという訳。
 (訳注:その成果はもちろん「Disco Volante」全編に
  表れている)

 僕らがライヴを始めた頃は
 キーボードで代用してたんだけど
 でもそういうのはあの80年代っぽいサウンドに
 ありがちなものになってしまう。
 ここ最近のライヴでは単純にそのパートを剥いでしまって
 だからまたギター・バンドっぽい感じになってるね』


「Watusi」がCinerama発祥の地だと思ってる

Q. The Wedding Present のファンの
  Cineramaに対する反応は?
『僕が誠実なら、Wedding Presentのファンからは
 本当にいろんなリアクションを得ているんだろうね。
 明らかにそっち(Wedding present)の方が好きなファンがいて
 で、その頃よりも小規模の会場でライヴするとなると
 それだけ自分が今プレイしているものを間近で
 目の当たりにする事になる。
 で、これまで若干数のファンを失う事になった。
 The Wedding Presentっていうのはある意味
 狭義の見方をされてて、
 人々はある特定のジャンルのギター・ミュージックだって
 理解してる。
 だから好みに合わない弦楽四重奏を付け加えたりすると
 そういう人々が離れる事になる。
 
 僕は時間をかけてだんだんと変化しようとしてきたし、
 思うに1994年のWedding Presentのアルバム
 「Watusi」がCinerama発祥の地だったんだ。
 でも、グループ自体や全ての過程一つ一つが
 特定の視点からしか論じられなかったから
 いつも困難を伴ったものだったよ。
 他の3人のメンバーに意見を押しつけてみるのも
 特に正しいやり方ではなかっただろうしね。
 
 僕のキャリアを振り返ってみると、
 唯一これまでと全く異なるやり方をした事は
 早い時期にこのCineramaを実行に移した事
 だと思うね。
 バンドを成功させるのに維持するのは本当に
 大変だから、
 全く別の次元の事をしてみたんだ。』

Q. Cineramaは古風なポップ・バンドとして
 捉えられていますけど、
 最近のポップスに関してはどう考えてます?
『Stepsは本当にイイと思うよ。
 なぜ、って僕はずっとAbbaのファンだったからね。
 Stepsはその現代版だよ。
 グループの誰かに関しては異議の余地があることは
 わかってるけど、まあHはかなり不快だね。
 
 僕らはThe Beautiful Southとツアーして、
 本当にイイ奴らなんだけど、
 正直言うとサポート・アクトに対する扱いは
 なってなかったな。
 (訳注:1999年初めの欧州ツアーにCineramaは
  サポートアクトとして同行)
 彼らは億万長者だっていうのに、なんかいつも
 汚らしい散らかしようで可笑しかった。』

Q. The Wedding Presentに別の新しいアルバムを
  期待してもいいんでしょうか?
『もちろんだよ!
 僕に全ての権限がある訳じゃ無いけれど、
 新しいWedding Presentのアルバムは
 本当に作りたいんだよ。
 ミュージシャンはスポンティニアス(=自己発生的)で
 あるべきだと思うから僕は本当に無計画だし、
 計画みたいなのは建築家のためのものでしょ。
 
 理想としてはCineramaもWedding Presentも
 両方をやっていきたいんだけど、
 そんな上手くはいかないと思うしね。
 年末にツアーが終わったら、次に何が起こるか
 知る事になるだろうね。
 
 僕らの状況っていうのはNew OrderやMonacoの
 フーキー(=ピーター・フック、New Orderのベーシストで
 別のユニットMonacoでも活動している)と
 一緒だと思うよ。
 きっとWedding Presentのアルバムが突然形になる
 時期はやって来るだろうね。』
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